【測定器レンタルのススメ】コスト削減と柔軟性を両立する賢い選択
製造業、電気・電子業界、研究機関など、多様な分野で活躍する「測定器」。測定器は製品開発や品質管理、実験・評価業務において、正確なデータを取得するために欠かせない存在です。しかし、測定器は非常に高価であり、保守管理も煩雑なため、すべての機器を自社で揃えるのは非現実的なケースも少なくありません。
そんな中、近年注目されているのが「測定器のレンタルサービス」です。必要な機器を、必要な期間だけ借りるというスタイルは、企業のコスト削減と業務効率化を同時に実現する手段として、多くの企業に採用されています。
この記事では、測定器レンタルの具体的なメリット、人気機器のラインナップや価格相場について詳しくご紹介します。
測定器レンタルのメリット
1. 購入するよりも費用を抑えられる
測定器の価格は数十万円から、ものによっては数百万円、さらにはそれ以上に達するものもあります。特に短期間や低頻度での使用や、プロジェクト単位で必要となる場合、購入は大きな投資リスクになり得ます。
レンタルなら、初期投資不要で必要な期間だけ利用できるため、コストを大幅に抑えることが可能です。また、月額・週単位・日割り契約といった柔軟なプランが用意されているレンタル会社も多く、開発スケジュールや予算に合わせて利用できます。
★100万円の測定器を1ヶ月だけ使いたい場合、レンタルなら数万円〜十数万円程度で済むケースもあります。
2. 会社の資産として計上する必要がない
測定器を購入した場合、その金額が一定額以上であれば、固定資産として計上し、減価償却を行う必要があります。これには、財務・経理の業務負担が増えるだけでなく、資産の増加がバランスシートにも影響を及ぼします。
一方、レンタルは経費扱いとなるため、資産計上や減価償却処理が不要です。これは特に、スタートアップ企業やベンチャー、期間限定のプロジェクトチームにとっては、大きな利点となります。
3. 最新の機種に変更できる
テクノロジーの進化は目覚ましく、測定器の分野でも毎年のように新機能を備えた新モデルが登場しています。レンタルサービスを利用すれば、常に最新モデルにアクセスでき、開発現場の精度向上や作業効率化が可能です。購入後に陳腐化してしまうリスクを回避できる点も、大きな魅力です。
★特にIoT・5G・電動車(EV)など、トレンド分野ではこの「機種更新性」が非常に重要になります。
4. 機器のメンテナンスの手間がない
測定器は精密な装置であるため、定期的な校正やクリーニング、動作確認が必要不可欠です。所有していると、この保守作業の手間や費用が大きな負担になります。
レンタルサービスでは、すでに整備された万全の状態で機器が提供されるため、ユーザーは導入後すぐに使用できます。また、万が一不具合があった場合でも、迅速な代替機の手配や修理対応があるため、業務を止めることなく進められます。
レンタル会社で人気の測定器
レンタルサービスを利用できる測定器は多岐にわたります。ここでは、特に需要が高い測定器を紹介し、それぞれの購入価格相場とレンタル価格相場についても触れます。
高価な機器
「購入予算を確保できない」という場合でも、その仕事が無くなるわけではなく、仕事は当初の予定通り進めなければなりません。そのような状況下で選択されるのがレンタルです。特に高価な機器はこういった状況が起こりやすく、レンタル会社でも人気です。
以下は、高価な測定器のなかでも、特にレンタル会社で人気の機器です。
※下記に記載の価格は仕様などによって変動します。
1. スペクトラムアナライザ
■購入価格相場:約200万円〜1,000万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約10万円〜50万円
2. ネットワークアナライザ
■購入価格相場:約300万円〜1,500万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約20万円〜80万円
3. パワーアナライザ
■購入価格相場:約150万円〜500万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約8万円〜25万円
4. DC電源
■購入価格相場:約30万円〜300万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約5万円〜20万円
5. オシロスコープ
■購入価格相場:約50万円〜1,200万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約5万円〜30万円
6. 電子顕微鏡(SEM)
■購入価格相場:約1,000万円〜5,000万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約30万円〜150万円
開発のサイクルが早い機器
開発サイクルが非常に早く、すぐに技術が陳腐化してしまいがちな分野の機器は、最新の機種をレンタルで短期間活用するケースも多いです。特にIoT、5G、AI関連の分野では、機器の仕様変更が頻繁に行われるため、レンタル会社でも人気です。
以下は、開発のサイクルが早い測定器のなかでも、特にレンタル会社で人気の機器です。
※下記に記載の価格は仕様などによって変動します。
1. 5G対応スペクトラムアナライザ
■購入価格相場:約500万円〜1,200万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約30万円〜70万円
2. 5Gネットワークアナライザ
■購入価格相場:約700万円〜2,000万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約40万円〜100万円
3. AIトレーニング用GPU計測機器
■購入価格相場:約100万円〜500万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約10万円〜50万円
4. IoTデバイステスト用通信アナライザ
■購入価格相場:約300万円〜800万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約20万円〜60万円
5. 自動運転車用センサー解析機器
■購入価格相場:約500万円〜2,500万円
■レンタル価格相場:1ヶ月あたり約30万円〜100万円
まとめ
測定器レンタルは、高価な機器を必要な期間だけ効率的に利用できる方法として、多くの企業にとって魅力的な選択肢です。初期投資を抑え、保守や管理の負担を軽減し、常に最新の機器を活用することができます。特に短期間のプロジェクトや特殊な用途には、柔軟なレンタルサービスが最適です。コスト削減と業務効率化を実現し、迅速な開発を支えるために、レンタルサービスの活用を積極的に検討していきましょう。以下におすすめの測定器レンタル業者をご紹介します。
参考サイト
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オリックスレンテック「計測器・測定器・分析機器のレンタル」
https://catalog.orixrentec.jp/measuring_instrument_rental/?page=1 -
SMFLレンタル「計測器・測定器レンタルについて知りたい!〜長期レンタルのススメ!~」
https://www.smfl-r.co.jp/measure/m_utilization/longterm/ -
横河レンタ・リース「電波新聞に「5G中心に計測器レンタル堅調 最先端機器の在庫が強み」の記事掲載」
https://www.yrl.com/news/2021/detail_210729.html
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